下肢静脈瘤の原因

ふくらはぎの腓腹筋と呼ばれる筋肉は静脈血の流れを助ける働きをします。下肢静脈瘤の患者に女性や高齢者が多いのは、この腓腹筋の働きが弱いからです。腓腹筋が衰えると血液の流れが悪くなり、やがて逆流を起こして弁を壊してしまいます。

これを防ぐために、ふくらはぎの筋肉をうまく使って歩く習慣をつけましょう。靴はハイヒールではなく、スニーカーや運動靴がよいです。歩くときは「かかとから着地し、親指で蹴り上げる」動作をしっかり意識しましょう。

立ち仕事が多い人は、中圧程度の弾性ストッキングやハイソックスを予防的に使うと効果的です。さらに、休憩時間に足を上げたり曲げ伸ばしするだけでも十分に予防になります。

また、飛行機などで長時間同じ姿勢を取り続けることで起きる深部静脈血栓症(エコノミー症候群)の予防体操も、下肢静脈瘤の予防に有効です。