機械翻訳:グローバル・コンテンツを提供する上での5つのキーポイント

好みのブランドとの有意義な関係と、より良い情報を得ることを望む消費者が増えるなか、コンテンツ開発費が2005年から2012年にかけて45%増加(Content Wiseの2012年調査結果)したことは驚くことではありません。

実際、インデックスページの総数は2008年に1兆ページだったのが2013年には30兆ページに達したことが、Google統計値により明らかになっています。英語は今でもインターネット・ユーザーの間で最も使用される言語であり、追随する中国語を大きく引き離していますが、インターネット・トラフィック全体の70%は非英語圏に由来しています。

消費者は母語でのネット利用をますます望んでいます。インターネット・ユーザーの72%は自国語のサイトのみを閲覧し、10人のうち9人は閲覧可能であれば母語のウエブサイトを選択します。

このことは、世界市場に進出する際には最も重要な要因になります。地元の消費者がネットで経験を得られるようにしなければなりません。自分が足を踏み入れているマーケットを調査および理解し、消費者の母語でのサイト作成に投資する必要があります。一般市民を対象とする場合には、地元関連のコンテンツを用意することが肝要です。

機械翻訳ソリューションは企業に対して拡張可能および低コストな選択肢を与え、次に示すプロセスの一部自動化をサポートします。

1. 意見分析(Sentiment analysis):ブランド・メーカーは消費者が製品について何を言っているのかを知る必要があるため、新製品投入(product rollouts)を計画したり、既存の製品やソリューションに付加価値を与えたり、顧客経験を向上させる上ではデータを利用します。機械翻訳を利用すれば、企業は地域の特色や行動に関する確たる事実、購買パターンに基づいて消費者のニーズをより正確に予測できるようになります。

2. グローバルな知識ベース(Global knowledge base):消費者は疑問を感じたとき、企業のサイトから情報を得ようとします。コンテンツが翻訳されていない場合、消費者は英語で理解しようとするか、あるいはサイトから去る、またはコール・センターに電話します。これらのすべてが消費者のネガティブな感情を引き起こします。

機械翻訳を用いれば、会社はより多くの知識ベースを公表し、短時間でさまざまな言語のコンテンツを提供できるようになります。

3. 多言語Eメール( Multilingual email):消費者がサイトで回答を得られない場合には、Eメールとネット上の質問フォームが電話受付を代替する良好な方法になります。質問内容は消費者の言語を話せるエージェントに送られるため、コール・センターの場所やエージェントの時間的制約などが問題となり回答が遅れることがあります。

機械翻訳を用いれば、エージェントは複数言語で顧客とコミュニケーションをとれます。エージェントが単一言語のみに制限されなくなるので、会社は手持ちの資金をさまざまな地域に投入できるようになります。また、顧客にすぐに返事を送れるため、電話の問い合わせが少なくなり、コスト削減につながります。

4. 異なる言語間でのチャット(Cross-language chat):リアルタイムのサポートはますます人気が高まっており、顧客サポートでのチャット利用が急増しています。現在、現実的な経費の検討により企業はライブチャット支援を一つまたは二つの言語のみに限定しているため、これにより、チャットの質問に対応できる専門家を探すことが困難になっています。

ライブチャット機械翻訳を応用すれば、全エージェントが複数言語でコミュニケートできるようになります。また、企業は人材を新たに獲得することなく多言語顧客サービスを向上させることが可能です。

5. グローバル・サポート・フォーラム(Global support forums):多対多のコミュニティ支援を実現して顧客支援を拡大する上では、フォーラムが絶好のチャンスとなります。ウエブ上のコンテンツのように、フォーラムは世界中の人々に利用可能です。伝統的に、フォーラムは地理的な位置または言語のいずれかにより分けられてきたため、この障壁を乗り越えて交流することが困難になっています。

組織は双方向および他方向の会話を支援し、顧客から企業、および顧客から顧客への情報の流れを促進させなければなりません。これは国内市場と世界市場の両方に共通する課題です。

グローバル・コンテンツを適時に提供し、顧客と企業の交流機会を生み出し、さらに世界中から追加された多言語情報を活用する上では、機械翻訳が役に立つのです(とはいっても、訳文の質に関しては人間翻訳にかないませんが。。。)。