グルコサミンは変形性膝関節症に効く
コラーゲンと同じように膝の関節の病気(変形性膝関節症など)に効果があると、愛用者が多いのがグルコサミンです。グルコサミンは軟骨に含まれている成分です。加齢とともに減っていき、関節の病気に関係があるといわれています。
グルコサミンを検索すると、386件がヒットしました。そこで、「関節」というキーワードを加えてみると31件にしぼられました。これらを細かく見ていきます。
グルコサミンを含んだ乳飲料を、膝関節が認められる40歳以上85歳未満の男女20名に16時間飲んでもらったところ、ひざの関節痛のスコアがよくなり、ひざの機能も改善することがわかりました。また、ひざの関節のコラーゲンの合成が増加し、副作用もありませんでした。有効であるとしています。骨関節炎の患者46名とリウマチ性関節炎の患者22名にグルコサミンとコンドロイチンのサプリメントを3か月にわたり、服用してもらった結果、リウマチの患者には効果がありませんでしたが、骨関節炎の患者には効果があったという報告もあります。
一方で、「グルコサミン、コンドロイチンなどのサプリメントの変形性膝関節症に対する医学的根拠は不明であって、臨床効果についてはプラセボ効果以上の効果があるとは言い難い。さらなる医学的検証が必要」という論文もありました。
グルコサミン、コンドロイチンといったサプリメントは、科学的根拠は十分ではありませんが、予備的な臨床研究によっては一定のエビデンスがあり、医薬品との併用では有効性、安全性、費用対効果を考慮しつつ、補完的に利用することも選択肢の一つという考え方もあり、また、さまざまなサプリメントの中で、グルコサミンはその作用が議論されている唯一の物質とあるように、グルコサミンは膝関節症には大いに期待されているようです。