横浜市青葉区の住民が長寿なのはニートのおかげ

2012年の長寿番付では、それまでの長寿の地域が消え、大都市圏が次々に現れてきました。男性の長寿ナンバー1になった横浜市青葉区は、女性も88.0歳で、長寿ナンバー7として長寿番付に入っています。

大都市香港が長寿になったことと考え合わせると、都市型の長寿がいよいよ日本でも現実となってきたようです。しかし青葉区が長寿になった本当の理由は何なのでしょう。

2012年の長者番付での各世代の死亡率を見ると、青葉区は働き盛りの35-60歳の男性が全国平均の6割程度と非常に低いのです。このことが青葉区の長寿を引き上げているのです。青葉区の世帯収入は全国平均の588.7万円を上回って1042.5万円です。経済的にも余裕をもたらしているのは、青葉区の住民の多くが収入の高い東京圏で働いているためでしょう。

青葉区はいわゆる東京圏のベッドタウンで、住民は毎日通勤しています。最近では、エクササイズではない日常生活で自然に体を動かすことによって発生する熱量、ニート(NEAT)が健康づくりに注目されています。香港ではエレベーターの無い高層住宅で上り下りする毎日の暮らしが運動になるように、青葉区の人々にとって通勤自身がニートな運動になったのです。ベッドタウンの住民は通勤などの日々の生活で、歩いたり、階段を上り下りしたりして、日常的にカロリーを発散する軽い運動ができていたのです。