2015-04-16から1日間の記事一覧

安部帝京大学副学長への刑事告発

輸入濃縮製剤でHIVに感染させられた血友病患者らが、危険であることを承知で非加熱濃縮製剤を患者に投与し続けたのは殺人罪に相当するとして、初めて医師を殺人未遂の罪で東京地検特捜部に告発した。これまで厚生省および血液製剤メーカーに対し民事訴訟…

死せる友人たち

五年にわたる東京HIV訴訟で、公問での最後の証人尋問が九四年二月七日、行なわれた。証言台に立つだのは原告患者二人である。 その一人、高原洋大氏(四〇代、仮名)は、一九八三年春、妻と出かけた初めての欧州旅行で感染したと推測している。それまで使…

HIV訴訟の本質は殺人罪

「両親をこんな目にあわせた帝京大学付属病院。そしてそこに血液製剤を送り込んでいた製薬会社、それを放置していた国を、許せない」iこれは今日の東京HIV訴訟に提出された一〇代の少女の陳述書である。 この少女は、今日だけは学校を休み、初めて自分の…

薬害に見る政府と企業の姿勢

またもや薬害エイズか、と一瞬心臓が凍るような思いをしたのが、ヒスタグロビンに関するニュースだった。 ヒスタグロビンはアトピー性皮膚炎やアレルギー性の鼻炎の注射用治療薬として輸入されているものだ。原料は血液成分の一種、グロブリンを用いている。…

初めて法廷に立ったHIV患者の痛みの声

九三年一〇月中旬、東京HIV訴訟の行なわれている東京地裁一〇三号法廷には、いつもとは違って大勢のマスコミ陣が詰めかけていた。一九八九年一〇月の提訴以来、まる四年を経て最終局面にさしかかったこの裁判に、初めて、HIVに感染した原告血友病患者…