Adempas(riociguat)

Adempas(riociguat)は、慢性血栓塞栓性肺高血圧症( chronic thromboembolic pulmonary hypertension )患者に対する治療薬であり、原因不明の肺動脈高血圧( pulmonary arterial hypertension )や、遺伝性の結合組織病(connective tissue disease)を改善させ、運動能力を向上させて症状の悪化を遅らせます。

Adempasは可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬という薬剤クラスに属し、動脈を弛緩させて血流量増加と血圧低下を促進させます。

Adempasについてはどの情報が最も重要?

・妊娠中に服用すると深刻な先天性欠損症(Serious birth defects)が生じる可能性があります。そのため、妊娠中の女性やAdempas治療中に妊娠した女性は、同薬を服用してはいけません。

・ジピリダモール(dipyridamole)、 tadalafil (Adcirca または Cialis) 、シルデナフィル(sildenafil :Revatio または Viagra)、テオフィリン( theophylline)を含有している医薬品の投与を受けている人は、Adempasを服用できません。

ニトログリセリンなどの硝酸薬や、亜硝酸アミル(amyl nitrite)などの酸化窒素供与体(nitric oxide donor)を服用している人に対してもAdempasは禁忌です。

これらの薬剤を服用している方は医師や薬剤師に相談してください。

Adempasってそもそも何?

Adempasは慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の成人患者に用いられる処方薬です。手術後でも肺の血圧が高い患者や、手術を受けられない患者に使用されます。

CTEPHとは肺動脈の血圧が高くなる疾患であり、血管の狭窄または塞栓をもたらします。Adempas投与を受ければ、運動能力が回復して症状が改善します。

肺動脈高血圧症(PAH)に対してAdempasを使用すれば、症状が改善して体調の悪化が遅くなります。